穏やかさと、賑やかさと、たくさんの笑顔に溢れた、本当に素敵な1日になりました。何か特別なことをしたわけではなく、いつも通りにホタルカフェをオープンして、いつもと同じような静かな午前中を過ごして、お昼前後からたくさんのお客様に来ていただいて、気がついたら用意していたタルトもキッシュもガトーショコラも、全てなくなっていました。

タルトもキッシュもいつの間にかなくなっていました！

遠く離れた被災地の方々に、直接届くような何かをしたわけではなく、原発の現状を憂慮して力強く立ち上がったわけでもないのだけれど、とにかく、今のぼくたちにできることを精一杯やること。そうやって迎えた2012年の3月11日。

ホタルカフェがこんな風になったらいいなあ、っていつも抱いているイメージに、もしかしたら一番近づいた1日だったかもしれません。初めてのお客様、久々のお客様、いつも来てくださるお客様、近所の方々、そして親しい友人たち。客席から聞こえる笑い声、お会計時のお客様とのひととき、外を元気に走り回る子供たちの姿。タルトもキッシュもガトーショコラもクレムダンジュも、エスプレッソもフラットホワイトもホットチョコレートもホエーもエルダーも、リズミカルにオーダーが入って、そして美味しいと言ってもらえる喜び。

お客様みんなが作ってくれたあの日のホタルカフェの空気を、ぼくたちは大切にしたいと思う。今後も驚くほど暇な日もあるだろうけど（実際、翌日月曜日は拍子抜けするくらい静かでした）いつも良いイメージを持って、焦らず、おごらず、今できることに集中すること。目先の利益を追うことなく、何が一番大切なのかを忘れないこと。また明日からの営業もいつも通り、みなさまとお会いできるのを楽しみにしています。