地鎮祭の準備
家を建てるというのは、一生のうちにそう何度もあるわけではありません。もちろんぼくたちも今回が初めてです。だから地鎮祭というのも初めての経験。最近は地鎮祭を省略してしまう人も多いらしいのですが、目に見えない何かに畏敬の念を抱くことはとても大切なことだと思います。でも・・・地鎮祭っていったい何をすればいいのでしょう?
地鎮祭とは何か、というのはちょっと検索すればいろいろな情報が見つかります。儀式そのものは神主さんが進行してくれるはずなので心配していませんが、気になるのは地鎮祭のために施主の側で何を準備すればいいのか、ということ。
地元の神主さんの話では、準備は全て施主と建築業者のほうでおこなうということなのですが、地鎮祭に使用する正式な道具を全て揃えるとなると、結構な金額を支払ってレンタルするしかないようです。もちろん一度しか使用しないので購入する意味はなさそう。神主さんによっては必要な道具は全て神主さんの側で揃えてくれて、施主はお供え物だけを用意すれば良い、という場合もあるみたいです。
もちろん神主さんが全て揃えてくれたら施主としては楽なのですが、これから長く住んでいくことになる土地の神社にお願いすることはとても大事な気がします。じゃあどうやって道具を揃えるのか。今の段階ではまだ解決していないのですが、何とか無事に地鎮祭を終え、安心して工事を始められるように、とにかく何とかするしかない!
話はそれますが、ぼくが数年間住んでいたニュージーランドの先住民族である「マオリ族」の人々は、全てのものに平等に魂が宿るという考え方をしていたようです。道ばたの野草も、大木も、虫も、鳥も、人間も、そして川を流れる水や底に沈む石も、全ては平等でそこに優劣はないということ。
前にも少し触れたバリ島の人々も、自然のもの、人が作り上げたものに関わらず、全てに感謝の祈りを捧げ、お供え物をし、平等に敬うことが大切だと言っていました。日本の神道にもそれらに通ずるところがあるのではないでしょうか。それぞれディテールこそ違っても、根本にある考え方はきっと同じです。そしてそれはぼくたち日本人の、どこか深い深いところに眠っているような気がしてなりません。