クリスマスを前に考えること

11月もあと少し、というこの季節になると、ホタルカフェとしてクリスマスシーズンをどう迎えようか、いつもあれこれ悩んでしまいます。ホタルシーズンみたいに何か特別な時間を設けようか、とか営業時間を延ばして夜までやってみようか、とか。でも結局どれもしっくりこなくて、いつも同じところに戻ってくる。いつもと変わらずにやろう、って。

お客様からのクリスマスカード

昨年のクリスマス、お客様から素敵なカードをいただきました。

ホタルカフェとして初めてのクリスマスシーズンを迎えたとき、ぼくたちが確認しあったことがあります。それは、足を運んでくださるお客様に、いつもと同じように感謝の気持ちを込めて接すること。稼ぎ時としてのクリスマスではなく、ぼくたちなりの感謝の気持ちをお返ししていくクリスマスにすること。大それたことはできないけど、少しでも心温まる時間を過ごしていただくために、ぼくたちにできることは何なのか。それをいつのときも考え続けるのが、一番大事なことなんだということを忘れずにいること。

これまでにも何度か同じことを書いているけど、ぼくたちはカフェビジネスとして成功したいのかというと、それはどうも違う気がしています。もちろん経済的な意味で「生活していくための手段」という意味合いはゼロではないし、結果として売上につながっていくのはうれしいことだけど、それが優先順位の一番最初にくることは、これまでもこれからも絶対にあり得ないと思っています。

ホタルカフェをやっていても、やっていなくても、ぼくたちはこの人生の限りある出会いの中で、お互いに影響し合って生きていくのだから、自分の存在が相手にとって少しでもポジティブな影響を与えられたら、それは本当にうれしいこと。出会った誰かから優しくされたり、刺激を受けたり、自分の人生をググッと前に推し進めるような何かを得られたりしたら、それも同じくらいうれしい。

そして今ぼくたちにはホタルカフェという場所があって、ホタルカフェを始めるまでは出会いようのなかった、本当にたくさんの人たちと影響し合うことができる。お店まで来てくださるお客様や、生産者の方々や、地元の方々や、応援してくれる友人たちが、ぼくたちに新しい世界を見せてくれたり、勇気づけてくれたり、幸せな気持ちを分けてくれる。だからぼくたちは、その全ての人たちに対して、ぼくたちなりの感謝の気持ちをお返しして、そして願わくば少しでも良い形で影響し合えたらいいと思う。

そしてその「良い影響」が、お客様とぼくたち自身を含めた、ホタルカフェに関わる全ての人々から、さらに多くの人たちに少しずつでも広がっていったなら、ホタルカフェにそれ以上の存在意義はないんじゃないかと思います。

今年のクリスマスシーズン、営業はいつも通り、土・日・月の朝9時から夕方5時まで、ということに変わりはありませんが、ちょっとだけ特別な何かを用意できればと思っています。

ピンと張りつめた冷たい空気に、澄み渡る青い空。この土地に来てから、冬の晴れた日が大好きになりました。葉っぱがほとんどなくなった庭の木々とともに、みなさまにお会いできるのを楽しみにお待ちしております。

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