穴を掘る

カフェと居住部分の境界にフェンスを作ります。あまりきっちり仕切りすぎず、でもどっしりと丈夫なフェンス。支柱は土留めで使った枕木に、横板は内壁にも使用したレッドシダーの端材を、風が通り抜けられるくらいの隙間を空けて張ろうと思います。支柱の枕木を立てるため、深さ70cm、直径40cmほどの穴を6つ掘りました。

雑草が生い茂り、石ころが転がる殺風景なカフェと家の前庭部分。そこに樹木や花を植え、アプローチやポーチ、デッキを作るための準備が始まりました。まずは手始めに前述したフェンスのための穴掘りから。普通のスコップで掘ろうとしたところ、ながいき工房さんに、「それじゃあ絶対無理!」と言われて早速近くのホームセンターに道具を買いに行きました。深く小さな穴を掘るために使う道具、その名も「金象印 HS穴掘り」。しかもプロ用。

穴掘りで穴を掘りましょう

こんな感じで穴を掘っています。これが穴掘り用の道具。「プロ用」と書いてあります。

地面にこいつをザクッと刺して、二本の柄を横に開きます。すると先端の2つのショベルが土をすくい取る仕組み(わかりにくい?)。これがなかなかの重労働です。道具そのものが結構重たい上に、土の表面部分は石混じりでかなり固い。穴掘りを思いっきり地面に突き刺したときに、下に大きな岩があったりすると、両手にもろに衝撃が跳ね返ってきます。両手のひらにまめを作り、息も上がり、腕が抜けるようにだるくなりながらも、日没前にやっとのことで6つの穴を掘り終えました。こんなに毎日作業してるのに、なかなか運動不足は解消されないんですね、、、。

樹木やつる植物を絡めた、突風にも負けない素敵で丈夫なフェンスを作るため、支柱の穴を深く掘るのは、きついけどとても大切で欠かすことのできない作業なのだと思います。立派に建っているホタルカフェの建物も、今は見えないところに隠れている、しっかりとした地盤改良と基礎工事のおかげ。田んぼ沿いの土留めもながいき工房さんたちが枕木を埋める穴を掘ってくれたおかげ。板張りの壁や漆喰壁も、その内側に隠れた丈夫なフレームと断熱材、石膏ボードと石膏ボードをつなぎ合わせるテープやパテなどの下地のおかげ。

ホタルカフェが何だかとても良い感じになったとしたら、それはながいき工房さんたちをはじめ、工事に関わっていただいたたくさんの人の大変な努力のおかげです。そう思えば、今のぼくたち自身が内装工事やメニューの試作で試行錯誤を繰り返しながら、体力的にも精神的にもきつくなったり、悩んだり、迷ったり、落ち込んだりしているのも、ホタルカフェを形づくるために欠かすことのできない、大切な大切な時間なのかもしれません。

上手くいかないこともあるし、気分が持ち上がらないときもあります。それでもながいき工房さんたちには毎日サポートしていただき、近所の方々にはいつも優しく接してもらえる。新緑の木々と花と、ウグイスの鳴き声と鷺の美しい姿は、いつでもぼくたちを元気づけてくれる。

誰だって疲れるし、落ち込むし、何が何だかわからなくなったりします。だから、疲れたときには、上手く笑えないときには、温かいミルクティーでも飲んで、ぐっすり眠って、再びやってくるかけがえのない大切な一日に備えましょう。

カフェの梁

濃い色に塗られたカフェの梁。夏の暑い日に父が持ち上げるのを手伝ってくれた梁です。

クリスマスローズ

地植えされるのを待っているクリスマスローズ。どこに植えましょう?

オニオンとベーコンのキッシュ

タマネギの甘みをいかしたシンプルなキッシュ。

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