板張りの壁
以前、材木屋さんから大量に譲っていただいたレッドシダーの端材を使って、客席部分の大きな壁に板を張りました。いただいた端材は幅も厚さもバラバラで、表面はザラザラ。節の穴もボコボコあいているし、えらく曲がった材もある。商品価値のない、捨てられるはずだった材木が、ホタルカフェの内装を引き締める大きな壁に生まれ変わりました。
ホタルカフェの壁は基本的に漆喰仕上げにしようと思っていました。素人が塗るデコボコの漆喰壁は太陽や照明の光を浴びて、空間に絶妙なニュアンスを生み出します。ただ内装全てを漆喰にしてしまうと、ナチュラルでやさしい印象が強くなりすぎるのではないか、ということで思い切って一番大きな壁を床から天井まで板張りにすることにしました。
材木屋さんからいただいた端材一枚一枚に、丁寧にヤスリをかけてささくれを無くし、いくつかの色に塗り分けて、幅の同じもの同士をまとめる。板張りの準備だけで1週間近くかかってしまいました。床に板を並べて、幅や色のバランスを見ては組み替え、節や木目の位置も考えてみたり。でも結局フィーリングというか、何となくというか、多少の違和感はあえて残しつつ板の配置を決めました。準備するのに時間がかかったけど、壁に打ち付けるのは1日で終了です。
客席部分の内装は随分と進みましたが、トイレや厨房、エントランス部分、外構など、ほとんど手つかずの部分がまだまだたくさん。ひとつひとつ、手を抜かずにしっかり考えて作っていこうと思います。