人生初ホタル

ついにやりました。ぼくたちが住む土地のすぐ近く、田んぼの合間を流れる水路に乱舞するゲンジボタルをようやくこの目で見てきました。生まれて初めて見るホタルの光は感動的であるとともに、ホタルが自生することの貴重さ、それを守っていくことの大切さをあらためて感じ、身の引き締まる思いです。

普段はとても静かなこのエリアも、ホタルが飛ぶ季節になるとたくさんの見物客で賑わうというのは、地元の方からも以前から聞いていました。でもそんな話もピンと来ないほど、いつもは本当に静かで人がいないんです。それが今日は車の数も多く、若いカップルや子供連れの家族の姿を何組も見かけました。

夕方頃現地に到着し、地元のFさんの農園でブルーベリーの収穫を楽しんだ後、午後7時40分にホタルを見に出かけました。真っ暗なところに車を停め、田んぼの合間を歩いていると、田んぼの水面にポツリ、ポツリと見え始める小さな光。最初は街灯の光が水面に映っているのかと思いましたが、光の数は徐々に増え始め、やがて水路の上をたくさんのゲンジボタルが飛び交う幻想的な光景に出会いました。

毎年ホタルの光に魅せられて集まってくる人はたくさんいます。ホタル同士の光を用いたコミュニケーションを邪魔しないよう、マナーを守っている人たちもいれば、携帯電話の液晶画面を光らせたまま、それがホタルにとって決して良くないことだとは知らずに、必死に写真を撮ろうとしている人たちもいます。中には懐中電灯をチカチカさせている人も。

ホタルの光は美しい。だから見たい。それは当然のことです。でもホタルが今年も飛んでいるという事実の陰には、自然環境が絶妙なバランスを保っているという奇跡があることも忘れてはならないですよね。人間がホタルと共生すること、すなわち人間が周囲の環境を構成する一員であることをしっかりと自覚しないと。そしていつまでもホタルが生き続けられるように、そしてその幻想的な光景を、ぼくたちがいつまでも慈しむことができるように、ぼくたちに出来ることが必ずあるはずです。

コメントをどうぞ