ホタルカフェという名前
最近のカフェの名前ってとても個性的なものが多いです。何と読むのかわからないフランス語っぽいもの、漢字一文字の当て字、数字混じりの名前。ぼくたちも最初は個性的な名前を考えようと試みました。濁音が入ってたほうがいいとか、何か深い意味があったほうがいいとか。それこそフランス語みたいなものも。
そんなに頭を悩ませるほどよーく考えたわけではありませんが、結局どれもしっくりこなくて、「ホタルがいるところだから、とりあえずホタルカフェってことにしておこう」ということで仮の名前をつけておくことに。その後カフェの話をするときに、その仮の名前を繰り返し口にしているうちに、「ん?なんかホタルカフェって結構いいんじゃない?」と思うようになってきました。
やさしくも凛とした響き。カタカナ表記したときの何とも言えない、力の抜けた感じ。そして何よりホタルの里という場所に存在するカフェとして、これ以上ない覚えやすさ。
ベタと言えばベタですが、「もうこの名前以外ないんじゃないか」と思うくらい、ぼくたちが実現したいカフェという場所のイメージを表現してくれている気がしました。
そしてこの名前に決めようと思った理由がもうひとつ。
辺りが暗くなり始め、最初のホタルがその小さな光を灯すと、それに呼応するようにひとつ、またひとつと黄緑色の光が灯り始めます。ぼくたちのカフェもそんな小さな光でありたい。ときには最初に光を灯すこともあるかもしれないし、誰かが灯した光に応えることもあるかもしれない。ひとつひとつは小さな光でも、それがいつしか辺りを埋め尽くすくらいの光の群れに発展することだって不可能じゃないはず。
なーんて、ちょっとクサい思いも少し込められているけど、実はこれ、何を隠そう後付けの理由です。最初は偶然とかちょっとした思いつきとか、それこそぼくたちのように仮につけた名前でも、その中に後から何かしらの意味を見出す。お店のネーミングってそんなものかもしれませんね。
ホタルの光は、周りが暗ければ暗いほどその輝きは一層引き立ちます。
優しく、神々しく、時に切なくも、、、。
そしてその光たちが無数に飛び交う時、言葉には出来ない感動を覚えます。
これまでhotarucafeさんの優しい光に幾度となく触れてきた私の様に、
これからたくさんの方々の心に様々な光を灯してゆくのでしょうね。
ホタルの光は本当に神秘的ですね。ぼくは30代も半ばになって生まれて初めてホタルを見ました。普段大変なストレスの中で生きている人でも、闇の中でホタルの光に囲まれれば、きっと少しの間だけでも心穏やかにいられる気がします。ホタルカフェがいつかそんな存在になれたら、それは本当に本当にうれしいことです。