田舎暮らしって?
そもそも「田舎暮らし」っていう言葉は何なんだろう?もしも友達に「田舎暮らしするんだってね。いいねえ!」とか言われたら、とりあえず「そうそう、田舎いいでしょ〜?」なんてこたえてしまうかもしれませんが、実のところ「田舎暮らし」という言葉に何とも言えない居心地の悪さを感じてしまいます。
今度住むところは、自然がたくさんあるし、人も少ないし、最寄り駅まで遠いし、今は地デジだって見れない、正真正銘の「田舎」です。しかも、つい最近まで携帯の電波も届かなかったというから、結構気合いの入った田舎。関東でもこんなところあるんですね。そういうところに住むのだから、ぼくはきっと「田舎暮らし」をするのだと思います。思うんですが、それでもやっぱり消えない違和感。何だか「田舎暮らし」という言葉だけがひとり歩きしているような感じです。
「エコ」とか「LOHAS」とか「スローライフ」とか、そんな「なんか良さそう」な言葉を、テレビや雑誌で見ることが多くなったのはここ10年くらいでしょうか。人間の身体にも地球にもやさしいライフスタイル。それを実現するための、手段のひとつとしての「田舎暮らし」。そんなライフスタイルが表面的な「ただの」スタイルに終わることなく、しっかりと人々の心の中に浸透して、毎日の暮らしに活かされていけば、そのうち「田舎暮らし」なんて言葉はなくなるのかもしれないですね。
人にも地球にもやさしいライフスタイル。そしてそれを実践できる人。自然環境のことを本気で考えられる人は、きっと人にもやさしいはず。その逆もまた然りです。森が、川が、海が、動物が、何に苦しみ、何を求めているのか。そんなことに思いを馳せ、自然の「気持ち」を想像できる人は、人を見かけや考え方だけで判断せず、思慮深く、想像を巡らせ、そしてやさしい気持ちでいられるのではないでしょうか。ぼくもいつかそんな人になりたいし、世界がそんな人たちであふれていたら、きっと今より平和な世の中になる!最近そんなことを考えています。